金子です。
昨日は富士通主催のシンポジウムに行ってきました。
お目当は落合陽一さんの講演です。
落合さんは僕が今一番注目している方です。
メディアアーティストとして
AIやVR、映像、アートなどの最先端で活躍する方。
AI関係の情報はおもに
落合さんの本でインプットしてます。
講演の内容はyoutubeで
見た内容とほとんど同じでした。
ただ繰り返し聴いているうちに
だんだんと落合さんのいう世界が
少しずつ染み込んできているような気がします。
■脱・メディアコンシャスの時代へ
落合さんがやろうとしているのは、
「脱・メディアコンシャス」です。
僕たちは、
スマホとかパソコンとか
テレビとか、
なんらかの
メディアを通して
情報を得てます。
今はそのメディア
という道具を
「使っている」という
「意識」や「感覚」がありますよね。
その道具を使っている感覚のことを
「メディアコンシャス」と言います。
落合さんは、
その道具を使っている感覚すらない
時代がやってくると予測し、
「脱・メディアコンシャス」
という考え方で研究しているそうです。
■スマホすらなくなる時代へ
今はスマホの時代ですが、
この脱メディアコンシャス化が進むと、
スマホを持たなくなる時代が来ると
話されてました。
スマホを使わないなら
いったいどうなるの?
と思いますが、
例えば、Googleグラスのような
メガネ型のメディアというものが
1つあります。
目が悪くなくても、
コンタクトをしていても、
レーシックをしたひとでも、
仕事をするときは、
「メガネをかける」
という時代になるという
話も出てました。
パソコンの
ディスプレイすらなくなり、
VR(仮想現実)の技術で
空間に出現した
ディスプレイを見ながら、
空間上にある
キーボードを入力する
ということが当たり前に
なるのかもしれません。
今それを聞くと、
「本当に?」と思ってしまいますよね^^;
でも、
世界を変えるイノベーション
というのは、
それが実現する前には、
「絵空事」や「馬鹿げた話」
として鼻で笑われることばかり
なんですよね。
ライト兄弟が
人間が飛行機で空を飛ぶことを
夢見ていたときもそうでした。
スカイプが現れたときも、
AT&Tという巨大通信企業は、
取材でこう答えたそうです。
「スカイプなんておもちゃだ。
我々の脅威にはならない」と。
■セミナーもVRの時代に?
そんな時代になってくると、
セミナーのスタイルも
大きく変わっていきそうですよね。
今は、セミナー会場に
行ってセミナーを受講する
というのが主流です。
それが、
自宅にいながら、
「リアルにセミナー会場にいる」
ような感覚でセミナーを
受けられるようになるかもしれません。
セミナー主催者は、
会場を借りなくても、
自宅にいながら、
仮想空間上のセミナー会場で、
1人1人の参加者と
「直接話している」感覚で
セミナーが運営できるように
なる日も近いかもしれません。
となると、
セミナー業をやっていこうとしたときに、
VR(仮想現実)の技術なんて
自分とは関係ないと思っているわけには
いかなくなるかもしれません^^;
そう思うと、
VR端末を試しに買ってみようかななんて
思い始めてきました。
セッションなんかも、
クライアントさんとネット上の仮想空間で、
「リアルのセッションをしている」
ような感覚でセッションが
できるようになりますね。
ハワイが好きなひとなら、
「ワイキキビーチにベンチを並べて
寝そべりながら、
リラックスして話している」
という空間をVRで再現しながら
セッションをできるかもしれませんよね。
テクノロジーの進歩によって、
空間というギャップというものが
どんどんなくなっていきますね。
そんなことを考えると
未来がどんどん楽しくなってきます^^
■肩書きを複数持つ時代へ
落合さんは、
筑波大の学長補佐という肩書きで、
研究と学生の育成をおこなう他、
Pixie Dust Technologie
(ピクシーダストテクノロジー)
という会社の経営者でもあり、
アーティスト活動も行なっています。
テレビの露出も増え、
情熱大陸の出演も決まっているそうです。
http://www.mbs.jp/jounetsu/
まさに、
マルチタレントで活躍
されてます。
アート、科学、アート、
エンジニアリング(社会実装)、
ビジネス(経営)・・・
これらの活動すべてを
うまくつなげているんですね。
これからは、
1つの肩書きで
1つの専門性を高めて
キャリアをつくっていく
という時代から、
複数の肩書きを持って、
いろいろなフィールドで
いろいろな顔を持つ
「パラレルキャリア」の時代に
なっていくと思います。
これまでは、
肩書きで差別化できた時代でした。
しかし、
これからは
時代の変化が激しいなかで
1つの肩書きで勝負する
というのは、
その肩書きが通用しなくなる
というリスクが高い時代に
なっていくと思います。
いかに個人としての
バリューや競争力を
つけていけるかが大事に
なってくるということですね。
■右脳と左脳、両方使う時代に
これまでの時代は、
問題や悩みがシンプルな時代
だったと思います。
だから、解決策も
シンプルでした。
欲しいものも明確だったので、
その欲しいものを作れば
売れた時代です。
セミナー業界も
そうだったと思います。
優れたノウハウを
持っていれば売れたわけです。
しかし、
ここ数年で、
欲しいものがわからなくなっている層が
増えていきています。
これからますます、
「自分の欲しいものがわからない」
「やりたいことがわからない」
というひとが増えてくる時代です。
多くの人が
問題自体わからなくなっている。
そんな時代になっていくと思います。
そのとき人はノウハウではなく、
「よりどころ」となるものを
欲しくなるんですね。
経済的な豊かさを求める人は
これからも増えていく。
でも、お金ではない豊かさを
求めるひとも増えていく。
これは、つまり、
ビジネス思考だけで
解決できないお客さんが増えていく
ということなんですよね。
あれ、こういう悩みは
初めてだなあ。
これまでのケースにはないし、
どうしたらいいんだろう?
そんな問題を
扱っていかないといけなくなる
ということです。
そうなったとき、
コンサル、コーチ、セラピスト、
セミナー講師などの
対人支援業のぼくたちに求められるものはなにか?
それが、
アートやデザインなどの
右脳的な分野の感覚感性や創造性だと
思っています。
未知、未体験の問題に対して、
アートの感覚やデザイン思考、
クリエイティブな着想や直感・・・
こうした右脳を用いて、
クライアントの問題に
アプローチすることが役に立つと思うんですね。
ダニエル・ピンクさんの
「ハイ・コンセプト」という本にも
書かれていることですが、
これからの時代は、
左脳も右脳も両方フル活用する
時代になっていくと思います。
■機会と人間が融合する時代へ
AI脅威論が増えるなかで、
落合さんは、
それはナンセンスだと真っ向から反対しています。
人間と機械が調和して
世界はより発展していく
「デジタルネイチャー」という世界観を
提唱しています。
ぼくはこの世界観に
共感してます。
「敵をつくる」という思考や発想は
20世紀型のパラダイムだと思っています。
人間が機械を敵と考えれば、
機械のほうも人間を敵と考えるように
なっていくと思うんですよね。
Aiをどう運用していくかは、
人間の智慧次第なんだろうと思います。
■セミナー業界の外を覗いてみよう
セミナー業界のなかにいると、
どうしても視野が狭くなってしまいます。
世の中がどう動いていて、
これからどうなっていくのか、
意識的にセミナー業界の外に目を向けて
みることが大事だなと思います。
興味というものは、
自分のスキルを伸ばしてくれるものですが、
興味を持てないものに対して
盲目にさせるものでもあります。
感性の幅を広げるためにも、
普段は興味がなかったものにも、
気になったものに目を向けてみるといいかもしれません^^
落合さんが出演する
明日の情熱大陸が
今から楽しみです^^
では、
また次回のブログで!
金子