【新セールス論】いいものを持っているのに商品が売れないセールスには2つの共通点がある

『セミナーセールス』

いいものを持っているのに
商品が売れないセールスには
2つの共通点があります。

1つは、
「商品説明主体」になっていること。

つまり、
商品のよさだけをアピールする
ということです。

もう1つは、
「お客様の話を聞きすぎてしまうこと」
です。

つまり、
お客様が話したいように
話させてしまっているということです。

え?
お客様の話を聞くのはいいことなんじゃないの?

傾聴が大事なんじゃないの?

と思った方もいるかもしれません。

確かに、
お客様の話を聴くことは大切です。

ただ、
そのベクトル(方向)が、
お客様の問題解決につながっていない場合が
多いんです。

お客様は基本的に
自分の話を聞いてもらいたいと
思っています。

自分の困っていること、
やりたいこと、
目標や夢、ビジョン、
大切にしていること
価値観、アイデンティティ、
志命、ミッション、
自分自身のこと

など、いろんな話をしたいという
欲求があるんです。

あなたは普段、人に
自分の話を聞いてもらう時間は
どれくらいありますか?

朝、ゆっくり家族と話す時間はありますか?

仕事中に自分の話をする時間はありますか?

仕事から帰って食事をしながら、
ゆったりとその日1日のことを振り返って
家族やパートナーと語り合う時間はありますか?

人とじっくり話す時間だけでなく、
自分と向き合う内省と孤独の時間や瞑想の時間を
どれくらい持っていますか?

この質問に全て「はい」と答えられるひとは
いったいどれくらいいると思いますか?

おそらく100人いたら2人か3人では
ないかと思います。

それくらい僕たちは、
時間に追われ、余裕のない日常を生きているんです。

だから、人の話を聞いてくれる人というのは
希少な存在なんです。

もしあなたにそういった話を聞いてくれる人が
そばにいるなら、それはとても幸せなことだと思います。

なにが言いたいのかというと、
つまり、僕たちは、自分の話を誰かに話したいし、
聞いてもらいたいし、ちゃんと理解してもらいたいし、
受け止めてほしいと思っているし、
生き方を褒めてほしいし、
よくがんばっていますねと認めてほしいんですね。

ここまで書いたら、
勘のいい方はもうわかるかもしれません。

そうなんです、
お客様も同じだということです。

お客様も自分の話を聞いてもらいたいんです。

どれくらい聞いてもらいたいか?

普段聞いてもらえていないと思っている分だけ、です^^;

だから、
本題と関係のないことも話したくて
しかたがないんです。

お客様と話しているとき、
世間話が続いてしまって、
なかなか本題に入れないときってありませんか?

その結果、
商談の時間が長引いてしまう、、、

肝心の商品の話ができなくなってしまう、、、

ということも多くあります。

そして、
お客様のほうは普段人に話を聞いてもらって
いなかった不足感が埋められて、
スッキリする。

でも、
売り手の僕たちは、
満足のいくセールスができなかった
という不完全燃焼感だけ残る。

こういうセールスをしている方は
ほんとうに多いんですね。

これは、

「お客様の話を聞きすぎてしまうこと」

の典型的な症状です。

ここでの問題は、

お客様がいくら自分の話を
思う存分話せてスッキリしても、

「お客様の問題は
一歩も解決に近づいていない」

こと。

まずは、
ここに目を向けることです。

セールスの目的は、
お客様の問題解決のお手伝いをすること。

お客様の話を聞きすぎてしまうと、

セールスの目的から大きくずれてしまう

ことがあるということを知っておくことが
大事なんです。

ポイントは、

お客様との話のベクトルが、
 問題解決に向かっているのかどうか

です。

ここまで読んでいただくと
わかってくださると思いますが、

セールスというのは、
売り手側が会話の舵取りをすることが
大事なんですね。

そう、
「舵取り」です。

問題解決というベクトルに向けて
舵取りをするわけです。

つまり、

セールスというのは、
売り込む技術ではなく、
「舵取りの技術」なんですね。

これがわかっていると、
セミナーの作り方が
まったく違ったものになります。

僕が体系化している
「セールス型セミナー」というのは、

このセールスの本質が
ベースになっています。

「お客様を問題解決に導く
舵取りをするプロセス」

をもとにしたセミナーの作り方を
伝えているものなんですね。

だから、
「セールス型」と言っているのは、
「売り込む」ということではありません。

そういう意味で、

・売り手も売り込んでいるというストレスがない
・お客様も売り込まれているというストレスがない
・無理やり感がなく自然に問題解決の方向に導かれ、
商品が購入される流れができあがる

ものなんですね。

時間にも流れがあります。

気やエネルギーにも流れがあります。

それは逆らうことはできません。

それと同じように、
セールスというものにも
自然に流れる流れというものがあります。

その流れに逆らおうとすると
途端に売れなくなってしまいます。

逆にその流れに乗れば、
商品は売れてしまうということになります。

「フロー」という言葉がありますが、
流れに乗るというのは
まさしくこの「フロー」の状態ですよね。

そういう意味では、
僕がみなさんにお伝えしているのは
「フロー型セールス」と呼べるかもしれません。

「セールス型セミナー」も、
この「フロー型セールス」が根底に流れています。

イメージでいうと、
老子の老荘思想、タオイズム
気功や太極拳の動き、
が近いかなと。

つまり、
どこまでも「自然に」なんです。

世界観マーケティングも一緒です。

どこまでも「自然に」なんですね。

お客様が思うように集まらない。

それは、「自然に」では
なくなっているのかもしれません。

いいものを持っているのに
商品が売れない。

それも「自然に」では
なくなっているからなのかもしれません。

本質から外れると、
流れから外れます。

いくらテクニックを駆使しても、
その流れに乗ることはできなくなります。

今、
テクニック重視のセールス手法が
広がっていますが、

これによって、
お客様のことをコントロールしようとする
不自然なセールスが
多く見られるようになっていますよね。

不自然な作用は、
調和を取り戻そうとする反作用
というものが起こります。

同じように、
無理やり売ったあとに戻ってくる
反作用というものがあります。

稼げているように見えても、
実は、その反作用で苦しんでいる方は
少なくないように感じています。

自然から外れたセールスには
自然のしっぺ返しが帰ってくる。

セールスにも、
自然の摂理があるのかもしれません。