金子です。
前回は、
書き手の体験談を
リアルに書くことが
なぜ重要であるか。
そして、
リアルな体験談を
書くのであれば
どんな描写が必要なのか。
この辺りについて話しました。
書き手が体験したことを
文章によってリアルに表現すると、
読者はまるで書き手に
なったかのような臨場感を味わいます。
そうすると、
書き手がその体験を通して学んだことを
読者も同じように学ぶという体験を
してもらうことができます。
ただノウハウを解説するのと
体験談を交えながらメッセージを伝え、
読者に「疑似体験」してもらった上で
ノウハウを学んでもらうのとでは
明らかにインプットの“深さ”が違います。
インプットの深さは
書き手に与える影響力の
大きさに直結します。
影響力が大きくなれば
信頼関係も濃くなるので、
ブログやメルマガを頻繁に
チェックしてくれるようになります。
いつもチェックしてくれるようになれば
書き手が商品やサービスを提案した時に
読者から「ほしい!」を
引き出せるようになります。
読者から「ほしい!」を引き出すためには
迫るようなリアルな体験談を
書けるようになる必要があるんですね。
なぜなら、読者が
書き手の体験談を読んだ時に
「疑似体験」をするには
そこに「自己投影」してしまうほどの
リアリティな描写が求められるからです。
この時に、
まるで映画のワンシーンのような
イメージを掻き立てる描写法を使います。
それが『立体描写法』です。
『立体描写法』は
2つの描写によって
構成されています。
これからその2つの描写について
それぞれ例文を交えながら
解説しますね^^
まず1つ目が「感情描写」です。
「感情描写」とは、
このようなものです。
===============
太郎は上司に怒られ、腹が立った。
自分が情けなくなった。
なんて俺ってダメな人間なんだろう。。。
自分が嫌で嫌でたまらなくなった。
こんな屈辱を味わったのは、
生まれて初めてだった。
===============
感情描写を書くことによって、
太郎がどんな感情を抱いているかが
手に取るようにわかると思います。
このように、
登場人物の「感情」に焦点を当てて書く
描写のことを「感情描写」と呼んでいます。
ただし、上の例文の太郎くんは
この「感情描写」だけでは、
どういうシチュエーションで
なぜ上司に怒られたのかは
全く伝わりません。
つまり、「情景」が
思い浮かべられない、、、、
というのが、「感情描写」の
デメリットなんです。
続いて、
「情景描写」バージョンで
太郎くんの例文を書いてみますね。
===============
太郎は汐留の高層ビルにある
大手の通信会社に勤務している。
ある日、
デスクで会議の資料を作成している
太郎の内線が鳴った。
上司である氷室からだった。
至急来てくれということで
急ぎ、氷室のいる会議室へと向かう。
太郎が会議室に入るや否や、
氷室の罵声がとんできた。
太郎は、叱責を浴びながらも、
表情を変えなかった。
無言のままうつむいていた。
顔をトマトのように真っ赤にした氷室は、
言いたいだけ言い放つと、
太郎の言い分も聴かず会議室のドアを、
感情に任せるようにして「ドン!!」と閉め
その場をあとにした。
太郎は、身じろぎひとつせず、
その場に立ち尽くしていた。
太郎のほおにひとしずくの涙が伝う。
握られたこぶしはかすかに震えていた。
===============
いかがでしたか?
「氷室の罵声がとんできた。」
「無言のままうつむいていた。」
「顔をトマトのように真っ赤にした氷室」
「太郎のほおにひとしずくの涙が伝う。」
「握られたこぶしはかすかに震えていた。」
こうした表現によって、
目に映像が浮かびませんか?
さきほどの「感情描写」に比べると、
太郎くんと上司のやり取りの
シチュエーションや「情景」が
イメージできたと思います。
ですが、太郎くんの「感情」は
どこまで伝わりましたか?
状況からある程度
推測することは
できるかもしれませんが、
それではあくまで
憶測であって、実際に
太郎くんがどう感じていたのかは
わかりませんよね。
つまり、「情景描写」のデメリットは、
感情面に関してはリアリティがなくなる
ということです。
このように、
「感情描写」と「情景描写」には
それぞれメリットとデメリットがあります。
このどちらかが欠けてしまうと
途端にリアリティがなくなってしまうのです。
ここで重要な点は、
ひとによって、
この「感情描写」と「情景描写」の
得意・不得意がわかれるということです。
あるひとは、
「感情描写」は得意だけど、
「情景描写」は苦手。。。
あるひとは、
「情景描写」は得意だけど、
「感情描写」は苦手。。。
といったふうにです。
つまり、
多くの人は、
体験談を書こうとした時、
「感情描写」「情景描写」の
どちらかの描写に偏ってしまっている
ということなんです。
では、なぜ、
このような得意、不得意が
わかれてしまうのか??
実はとってもシンプルな
理由があります。
神経言語プログラミング
NLPの世界でいうと、
人には3つのタイプがあると
言われています。
「視覚優位」の人、
「聴覚優位」の人、
「体感覚優位」の人。
この3つです。
実は、
この3つのタイプによって
それぞれ文章の得意、不得意が出てくるのです。
「視覚」優位の人は
目からの情報に強いので、
「情景」描写が得意。
「聴覚」優位の人は、
耳から入る情報に強いので、
「事実」の描写が得意。
「体感」覚優位の人は、
自身が感じている情報に敏感になるので
「感情」の描写が得意。
もちろん厳密に
この3タイプに分類
することはできませんが
このタイプによって
文章にも傾向が出てくるんですね。
ですから、人によって
『1つの描写でしか体験談を書けない』
という、非常に勿体ないことが
起きてしまっています。
ですから、
こういった
現象を防ぐためにはどうすればいいのか??
それはとっても単純です!
この「感情描写」「情景描写」
そして、事実を正確に書く「事実描写」の
3つの描写法を組み合わせればいいんです。
それが、金子が
「立体描写法」と呼んでいるものです。
この「立体描写法」は
難しくありません。
文章に苦手意識を持っている人でも
練習すれば誰もが書けるようになります。
金子はこれまで
文章力を磨くために
相当の時間とお金と労力を
注ぎ込んできました。
もし文章力を
磨くことをしなければ
今の僕はないと思っています。
決して大げさではなく。
ここでいう文章力とは
コピーライティングスキル
だけではなくて、
自分の「世界観」を伝える
ライティングスキル
のことです。
今、金子は
「世界観マーケティング」
という路線に大きく転換しています。
先日のメルマガでは、
もう読者に価値のない
アフィリエイトはしない
という記事を書いたとき、
相当数の方が、
メルマガを解除されました。
しかし、僕がこうして
新しい方向に踏み出しても
ありがたいことに、
変わらず支持してくれる方が
たくさんいます。
そういった方々から
毎日のように濃い感想をいただくので
いつも非常に励みになっています^^
これは僕が8年間、
集客コンサルタントとしてでなく、
『金子欽致』として発信し続けたから
だと思うんですね。
徹底的に、
“実体験”にもとづいた
ノウハウや考え方を
書き続けてきたので
僕の世界観も
「体験談」という窓口から
発信し続けてきました。
これからの時代は
ますます流れが早く
なっていきます。
手法や、やり方の部分は
どんどん使い古されて
ポイっと捨てられてしまうんですね。
これからはノウハウ中心の時代ではなく、
人中心の時代に入っていくでしょう。
それなのにノウハウだけを売りとした
肩書きでしか勝負できない
というビジネスを構築してしまうと
その方向性で
やっていけなくなった時に
もう立て直すことができなくなります。
だから、
『世界観の信頼』を勝ち取っていくのです。
世界観に対する信頼を構築できれば、
自然と濃いファンが増え
売り込まなくても次々と
商品が売れていくようになります。
それも、扱う専門分野が変わっても
その「世界観」に人が集まっているので
変わらずに売れていくんですね。
そして、
迫るようなリアルな体験談が
書けるようになると
あなたにしか作れない世界観を
作っていくことができ、
あなたのフォロワーは増えていくので、
あなたがなにを展開しても、
長いスパンで集客に困らなくなっていきます。
金子は「立体描写法」が
間違いなくこれから必須の
ライティングスキルになると
思っています。
では、今日も素敵な1日を(‘-^*)/