『文章論その5 文章の本質』

金子です。

今日も文章論について
書いていきますね。

会社員の3年目、
僕はうつになっていました。

当時は、
毎日気分が沈んでいて

世界から
見放されたような
気がしていたのです。

生きがいも
目標も
ありませんでした。

なにをやるにしても
情熱を持てないんですね。

もぬけの殻に
なっていたのです。

心も空っぽでした。

そんな時に、
ぼくの唯一の楽しみが
読書でした。

その頃、
浅田次郎や三島など
すでに好きな作家が
いました。

ただ、
当時は
同じ作家のものを
読むことに
飽きがきていて、

他の作家を
開拓してみたい
気持ちが起こっていました。

ジャンルを
問わずたくさん
読んでいきました。

その時に
ある一冊の本と
出会ったのです。

その本との出会いが
僕は再び、文章愛を
取り戻すきっかけと
なりました。

その本は、
辻仁成さんの
「代筆屋」
という小説です。

舞台は吉祥寺にある
井の頭公園。

主人公は、
売れない小説家。

あるとき、
行きつけのカフェで
恋に悩む青年と
仲良くなります。

そして、
ひょんなことから、
その青年の想いを
寄せる女性に対して、
代筆することに。。。

物語は、
まず依頼者の想いが
語られ、

主人公の小説家が
その想いを代筆する
という設定です。

そして、最後に、
実際に書かれた手紙が
紹介されるんですね。

辻仁成さんは、
「冷静と情熱のあいだ」で
一気に有名になりましたが、
まだ読んでいませんでした。

「代筆屋」で
初めて辻仁成さんの文章に
触れることになったわけです。

物語の途中までは、
それこそ、
読みやすくて
イメージしやすい
文章なんです。

ところが、
最後の手紙の部分になると、
辻仁成ワールドが
とたんに全開し始めます。

ただの手紙に書かれた文章が、
ここまで心に刺さってくるなんて・・・

美しいんです。

なにがって、
選ばれた言葉も、
つみぎ合わされた文章も。

それでいて、
依頼人の想いが
いっぱいに詰まった
宝物のような文章なんです。

この手紙の文面を読んだ依頼人は
どんなにびっくりしたことだろう。。。

そして、この手紙を
受け取ったひとは、
どんなに心が温まるだろう。。。

この主人公によって
代筆された手紙たちには、

コンピューターにも
処理しきれないほどの
依頼人たちの壮大な想いが
凝縮されていました。

そして、見事に、
言葉になってその世界が
表現されていたのです。

辻仁成さんの
文章の威力に
一発でノックアウト
されてしまいました。

僕は、
この小説に出会い、

文章というものの、
底知れないパワーを

そして、
底知れない魅力を
味わってしまったのです。

文章には、

体内に水が不足すると、
だんだんと肌の状態も
荒れていくように、

人の心も、
愛情が欠乏すると、
肌と同じように
乾燥していくもの。

加湿器を置いたり、
お風呂の換気扇をとめて、
浴室の湿度を高めると、
肌の潤いが増すように、

文章にも、
心の乾燥を潤す力がある。

「代筆屋」は、
そんな文章の力を、
まざまざと見せつけられた
作品となりました。

この時に受けた手紙の力、
文章の力の記憶は深く深く
僕の心に刻み込まれたわけですが、

このことは、のちに起業して
コピーライティングを
本格的に学ぶことになったときに、
僕のなかでリンクすることとなります。

文章とは、
人の心に潤いを与えるもの。

文章とは、
人の人の心をつなぐ
橋渡しをするもの。

そして、
文章の本質は、
手紙である。

そう思っています。

次回につづく. . .

 

 

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株式会社ATLUCK 代表取締役 金子欽致